妊娠中と猫の関係で心配されるトキソプラズマ症って、どんな病気?
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妊娠中と猫の関係で心配されるトキソプラズマ症って、どんな病気?

妊娠中と猫の関係といえば、トキソプラズマ症が心配され、妊娠がわかると飼い猫を手放すように周囲の人に言われることもあるかもしれません。そもそもトキソプラズマ症とはどんな病気なのか、なぜ猫を飼うことがリスクにつながると言われるのか、本当に飼い猫を手放さなくてはいけないのか、考えてみましょう。

妊娠中と猫とトキソプラズマの関係。

そもそもトキソプラズマ症とは?

トキソプラズマ症というのは、トキソプラズマ原虫という寄生虫によって引き起こされる感染症で、鳥類や人も含めた哺乳類全般に感染すると言われ、また日本国内では成人の約10%が感染しているというデータがあるほど、広く蔓延しているものです。

健康な人が感染した場合は、症状がほとんど出ないか、軽いインフルエンザのような症状がでた後に回復することがほとんどですが、免疫不全症の人がかかると重症化することがあり、また、妊娠中に妊婦が感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、脳や目などに障害が残ることや、死産や流産につながることがあります。

トキソプラズマ症とは?

トキソプラズマはどんなふうに感染するの?

では、なぜトキソプラズマの心配から、妊娠すると飼い猫を手放すようになどと言われるのでしょうか?

それは、トキソプラズマ症を発症している猫の糞を介して、トキソプラズマ症が人間に感染することがあるからです。
トキソプラズマ症が鳥類や哺乳類全般に感染するというのは、上記のとおりですが、猫以外が感染した場合は、トキソプラズマは筋肉や脳の中にとどまるだけにもかかわらず、猫に感染した場合のみ腸の中で増えて、さらに便として排出されるのです。そして、その便を介して、人に感染する可能性があるからというわけです。

トキソプラズマ症に感染するのは、猫の糞を介するルートだけではありません。トキソプラズマは哺乳類に感染し、筋肉にとどまることから、生ハムやレア肉を含む生肉を食べたことによって感染することもありますし、またガーデニングなどの土いじりから感染することもありますが、空気感染や経皮感染はなく、経口感染がそのルートとなります。

トキソプラズマはどんなふうに感染するの?

妊娠したら飼い猫は手放すべきなの?

飼い猫からの感染はほとんどない。

トキソプラズマ症が心配な場合、妊娠したら飼い猫は手放した方がいいのでしょうか?

結論からいうと、トキソプラズマ症の感染の心配を理由に、飼い猫を手放す必要はありません。飼い猫からのトキソプラズマ症の感染は、少し注意をすれば防ぐことはできるからです。

もともと、飼い猫から妊婦にトキソプラズマ症が感染し、さらに胎児に感染するためには、いくつもの条件が揃っていることが条件となるため、ほとんどないと言ってもいいくらい可能性は低いものです。

その条件とは、これまでトキソプラズマ症にかかったことがなかった飼い猫が、初めてトキソプラズマ症にかかり、それがトキソプラズマ症にかかったことがなく、体内にトキソプラズマの抗体を持っていない妊婦に感染することですが、トキソプラズマ症自体が世界に蔓延しているものであるため、この条件が揃うだけでも珍しいと言っていいのです。

飼い猫からの感染はほとんどない。

飼い猫からの感染を100%防ぐために。

それでも確実に妊娠中に飼い猫からのトキソプラズマ症の感染リスクを100%なくすためにしておきたいことは、まず妊婦がトキソプラズマ症に感染したことがあるかどうか産婦人科で検査をすることです。

もし、トキソプラズマ症に1度でもかかったことがあれば、抗体ができていますので、たとえ妊娠中に再度トキソプラズマ症にかかることがあっても、トキソプラズマが胎盤を通して胎児に感染することはありません。ト

キソプラズマ症にかかったことがないという検査結果がでた場合は、動物病院で飼い猫がトキソプラズマ症にかかったことがあるかどうかを調べましょう。猫がトキソプラズマ症にかかったことがある場合は、2度目以降の感染では糞としてトキソプラズマが排泄されることはありませんので、感染の心配はありません。

感染の可能性があるのは、妊婦も飼い猫もトキソプラズマにかかった経験がなく、猫が初めてトキソプラズマに感染し、それが妊婦にも感染する場合です。

猫が感染しないようにする

もし、妊婦も飼い猫もトキソプラズマ症にかかったことがなかった場合には、感染を防ぐために、まず猫がトキソプラズマにかからないように予防する必要があります。

トキソプラズマの感染ルートは、人間も猫も変わりませんから、飼い猫は完全に部屋飼いにして、外はもちろんのことベランダにも出さない、部屋飼いをしていれば心配ないとは思いますが、小鳥や猫を捕食しないよう注意する、火がしっかりと通っていない肉は与えず、食事は100%キャットフードにする、などの対策をします。

また、妊娠中は新たに飼い猫を増やしたりはしないようにしましょう。また、猫の糞はできるだけすぐに片づけるようにしますが、できるだけ夫など家族に頼むようにし、妊婦自身が片づけなければならないときは、ゴム手袋などを必ず付けて接触を完全に防ぐようにしましょう。

Smaranda & Arpagic

Smaranda & Arpagic / bortescristian https://www.flickr.com/photos/bortescristian/9203644994/

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